ここ数年、採用市場は就活をする学生にとって有利な「売り手市場」
しかし、その裏側では若い世代の早期離職による「人手不足」が問題になっています。
1995年からは高卒、短大卒、大卒の新入社員の3年以内の離職率が30%を上回り
さまざまな企業の人事担当者は頭を抱えていることでしょう。

それではなぜ、若い世代の離職者が多いのでしょうか?
独立行政法人 労働政策研究・研修機構さまが調査した
「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」の調査結果に基づいて
お話していきたいと思います。

【「初めての正社員勤務先」で経験した職場トラブル】
①男性全学歴
残業代が支払われなかったことがあった・・・38.1%
人手不足で一人でも仕事を休むと業務が
 立ちゆかなくなる状況があった    ・・・32.6%
希望した日に有給休暇をとれなかった
 ことがあった            ・・・31.6%
暴言、暴力、いじめ・嫌がらせを受けた・・・22.2%
自分が希望しない配置転換があった  ・・・20.8%

②女性全学歴
人手不足で一人でも仕事を休むと業務が
 立ちゆかなくなる状況があった    ・・・40.0%
残業代が支払われなかったことがあった・・・35.1%
希望した日に有給休暇をとれなかった
 ことがあった            ・・・31.4%
暴言、暴力、いじめ・嫌がらせを受けた・・・22.7%
自分が希望しない配置転換があった  ・・・18.5%

このようにさまざまなトラブルを経験したのちに
3年以内に離職した原因はといいますと、

【「初めての正社員勤務先」を離職した理由】
①男性、新卒3年以内離職者
肉体的・精神的に健康を損ねたため  ・・・29.9%
労働時間・休日・休暇の条件がよく
 なかったため            ・・・34.0%
人間関係がよくなかったため     ・・・27.5%
自分がやりたい仕事とは異なる内容
 だったため             ・・・29.9%
仕事がうまくできず自信を失ったため ・・・26.4%
ノルマや責任が重すぎたため     ・・・17.1%

②女性、新卒3年以内離職者
肉体的・精神的に健康を損ねたため  ・・・34.3%
労働時間・休日・休暇の条件がよく
 なかったため            ・・・33.2%
人間関係がよくなかったため     ・・・29.7%
自分がやりたい仕事とは異なる内容
 だったため             ・・・23.4%
仕事がうまくできず自信を失ったため ・・・20.8%
結婚・出産のため          ・・・25.8% 

以上のことから男女共通で
「肉体的・精神的に健康を損ねたため」
「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため」
「人間関係がよくなかったため」
「自分がやりたい仕事とは異なる内容だったため」
「仕事がうまくできず自信を失ったため」 
というこれらの5つの項目が離職の理由となっています。
人間関係や職場に対する理想と現実の違いが
モチベーションを下げてしまったからでしょう。

企業側が個々の従業員の希望を全て受け入れることは
現実的に不可能だとは思いますが、
社会人になって間もない新入社員にとっては新しい環境に
飛び込む重圧や不安で心身共に疲弊する日々がしばらく続くと思われます。

早期離職を防ぐために企業側ができることは
採用活動時からの間違いのない情報の開示や
新卒社員が定着するまで周りのフォローは必要不可欠だと思います。